本命不在の皐月賞で狙ってみたい2頭は? 母系が優秀なロードカナロア産駒と、ラブリーデイ産駒で唯一の重賞勝ち馬 (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by 山根英一/アフロ

 2番手にはグリューネグリーン(牡3歳、美浦・相沢郁厩舎)を挙げる。

 同馬は兄ヴェルデグリーン(父ジャングルポケット)が、中山でGⅡオールカマー、GⅡアメリカJCCを勝利。また、いとこサンリヴァルが2018年の皐月賞で9番人気2着と穴を開けている。

 サンリヴァルの父ルーラーシップと、グリューネグリーンの父ラブリーデイはどちらもキングカメハメハ産駒で、母系にトニービンを持つ血統構成が共通。「母の父」はサンリヴァルがアグネスタキオン、グリューネグリーンがスペシャルウィークと、いずれもサンデーサイレンス後継ということも共通している。

 ラブリーデイの産駒は本馬が唯一の重賞勝ち馬であり、実績はまだ乏しいと言える。しかし中山・芝は得意で、ゾンニッヒが若潮S(芝1600m)や鹿野山特別(芝2000m)を制するなど、特別戦では6勝のうち半数の3勝を挙げている。

 ラブリーデイ自身も中山・芝2000mのGⅢ中山金杯を勝利していて、GⅠは天皇賞・秋(東京・芝2000m)、GⅠ宝塚記念(阪神・芝2200m)の中距離戦を2勝。産駒も2000mの勝利数が最も多いという得意条件だ。

 グリューネグリーンは中山・芝2000mで2戦し、GⅠホープフルS11着、GⅡ弥生賞ディープインパクト記念8着と凡走が続いている。ただ、いずれも展開が向かなかったり久々のレースだったりと敗因があった。

 勝利したGⅢ京都2歳S(京都・芝2000m)はスローペースの逃げで、そういった展開がベストにも思えるが、2戦目の未勝利勝ち(東京・芝1800m)では1000m通過57秒9のハイペースを2番手で追走し、2着に2馬身半差をつけての完勝。タイムも1分46秒4と優秀で、スタミナとスピードが問われる展開になっても浮上する可能性は高い。今回はかなり人気も落ちそうだが、だからこそ狙ってみたい。

 以上、今年の皐月賞は、ベラジオオペラ、グリューネグリーンの2頭に期待する。

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