デビュー目前のアルファヒディ。ダービー馬シャフリヤールの弟はどれほどの器か

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

厳選!2歳馬情報局(2021年版)
第21回:アルファヒディ

「競馬の祭典」GI日本ダービー(東京・芝2400m)を制した馬の弟や妹となれば、自然と注目が集まる。まもなくデビューを迎える2歳馬にもそんな存在がいる。

 栗東トレセンの池江泰寿厩舎に所属するアルファヒディ(牡2歳/父ハーツクライ)である。

アルアイン、シャフリヤールらGI馬を兄に持つアルファヒディアルアイン、シャフリヤールらGI馬を兄に持つアルファヒディこの記事に関連する写真を見る 同馬の兄は、今年のダービーを制したシャフリヤール(牡3歳/父ディープインパクト)。デビュー戦を快勝したあと、GIII共同通信杯(東京・芝1800m)では3着に敗れたものの、GIII毎日杯(阪神・芝1800m)で驚異のレコード勝ちを決めた。

 迎えたダービーでは、皐月賞馬エフフォーリアが断然の1番人気に支持され、共同通信杯で同馬の後塵に拝したシャフリヤールは4番人気だった。だが、毎日杯で圧巻の走りを見せ、その強さを最高峰の舞台で改めて証明。エフフォーリアが先に抜け出したところを、馬群を縫うように強襲しゴール前でとらえてハナ差先着した。

 このシャフリヤールの上には、皐月賞(中山・芝2000m)、大阪杯(阪神・芝2000m)とGIを2勝しているアルアイン(牡/父ディープインパクト)もいる。これらを兄に持つアルファヒディは、今年デビューする2歳世代の中でも屈指の良血と言える。

 そして現在、アルファヒディは初陣に向けて入念な調整を重ねている。その姿を見守る陣営の評価はどれほどのものだろうか。関西専門紙記者がその様子を伝える。

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