ウマ娘でも描かれるダイワスカーレットとウオッカのライバル関係。秋華賞や天皇賞・秋で見せた伝説の名勝負
どんな世界にもライバル関係はあるもの。ゲームやアニメも同様で「ウマ娘 プリティダービー」でも、さまざまなライバル関係が描かれる。
そのひとつが、ダイワスカーレットとウオッカのライバル関係。お互い強い対抗心を燃やし、激戦を繰り広げていく。特にウオッカは注目度や人気が高く、ダイワスカーレットはその状況を変えようと執念を燃やすのだ。
2007年、秋華賞で3歳牝馬2冠を達成したダイワスカーレット この関係性は、競走馬のダイワスカーレットとウオッカの現役時代が踏襲されている。2歳でいち早く世代の主役となり、注目を集め続けたウオッカに対し、あとから存在感を強めてきたのがダイワスカーレットだった。
今回は、ダイワスカーレットの視点からこのライバル関係を振り返ってみたい。
2006年にデビューした2頭の初対決は、翌2007年3月だった。ウオッカはデビュー年にGI阪神ジュベナイルフィリーズ(阪神・芝1600m)を制し、すでに確固たる世代の主役という扱い。対するダイワスカーレットは「スカーレット一族」と言われた名門牝系の出身で、デビューから2連勝したものの、3戦目で2着。初対決の時点では、ウオッカより一枚下という見方が大半だった。
実際、最初の対戦はウオッカの完勝だった。舞台はGIIIチューリップ賞(阪神・芝1600m)。3歳牝馬は1年をかけて同世代で三冠レース(桜花賞・オークス・秋華賞)を戦う。チューリップ賞はその前哨戦だ。レースでは先頭で逃げたダイワスカーレットをウオッカが直線でかわし、クビ差でゴールインした。
この結果を見て、ダイワスカーレットにも見どころはあるものの、ウオッカの才能は圧倒的に抜けている――。そんな見解がほとんどだっただろう。しかし、三冠初戦のGI桜花賞(阪神・芝1600m)では、ダイワスカーレットがウオッカを逆転する。
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