中山記念は勢いある若手騎乗の2頭が有力。穴は大ベテランが操る曲者 (3ページ目)

  • 大西直宏●解説 analysis by Onishi Naohiro

 ところで、このレースが現役最後の重賞騎乗となる蛯名正義騎手のことも少し触れておきたいと思います。

 ジョッキーとしては、私の7年ほど後輩になりますか。武豊騎手と同期だったことで、デビュー当時からその存在に刺激を受けて「負けられないぞ!」といった気持ちを抱いて、すごくがんばっていました。

 最初の重賞を勝つまでに意外と時間がかかった印象がありますが、バブルガムフェローでGI天皇賞・秋を勝ったあたりから軌道に乗って、以降は美浦のトップジョッキーとして活躍してきました。そうして刻んだ通算2539勝(2月26日現在)という成績は本当に立派だと思います。

 中山記念でコンビを組むのは、ゴーフォザサミット(牡6歳)。蛯名騎手にとって、最後のダービー騎乗馬ということになるんですね。さすがにこの馬で勝ったら出来すぎかと思いますが、奇跡的なドラマが生まれることがあるのが、2月末の引退絡みのレースです。

 どんな結果になるにせよ、蛯名騎手の最後の雄姿をしっかりと見届けたいと思います。

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