ジャパンC、ダービージョッキーが示す3強の優劣と気になる伏兵の存在 (4ページ目)

  • 大西直宏●解説 analysis by Onishi Naohiro

 同厩舎からはアーモンドアイとの2頭出しで、その絶対女王に隠れて注目されにくい立場にあります。しかし、昨年の牝馬三冠レースでは、オークスと秋華賞で2着と奮闘。その後も、牡馬相手のジャパンCで2着と好走し、今年に入ってからもGII京都記念(2月16日/京都・芝2200m)、GIIオールカマー(9月27日/中山・芝2200m)と、連続2着となっています。

 勝利は得られていないものの、その成績は立派。個人的にも、かなりの地力を秘めている馬だと思っています。

 鞍上は、津村明秀騎手。ずっと2着続きゆえ、そう見えるのかもしれませんが、ここまではいい馬に乗せてもらっているからか、「うまく乗ろう」としすぎているような印象を受けます。

 何というか、脚を余したりして、一発を狙う競馬で大敗するリスクを負うのを恐れているような気がするんですよね。確かに下手な競馬をすると、すぐに乗り替わってもおかしくない立場なので、その気持ちもわかるんですが......。

 その点、今回はソツなく乗るだけでは、簡単に2着も取れないような相手関係です。ここならば「うまく乗ろう」とか「大崩れしないように立ち回ろう」といったことを考えず、気楽な立場で大駆けを狙っていけるのではないでしょうか。

 もちろん、これはあくまでも個人的な希望で、実際のところ、津村騎手がどう考えているかはわかりませんし、厩舎からどういった指示が出ているかもわかりません。ともあれ、歴史的な3強対決が実現するなか、"脇役"という立場にある津村騎手とカレンブーケドールには、新たな姿を見せるチャンスの場ではないかと思っています。

 オールカマーを使って体調も上向いていますし、もしかすると、仮にアーモンドアイがダメだったとしても、国枝厩舎には"こっちがいた!"というシーンがあるかもしれません。

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