来春のクラシック候補はいかに?2019年2歳牝馬ランキング (4ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 4位は、2戦1勝のクラヴァシュドール(父ハーツクライ)。前走のGIIIサウジアラビアロイヤルC(10月5日/東京・芝1600m)では、強豪牡馬相手に2着と健闘した。

吉田氏
「今年は、ハーツクライ産駒の当たり年と言えそうです。同馬を含めて、ここで2位に入ったウーマンズハートや、3戦3勝の牡馬マイラプソディなど、2歳戦からハイパフォーマンスを見せている馬が数多くいます。クラヴァシュドールもその1頭。450㎏の馬体重ながら、手脚が長く、つなぎも長めでストライドが伸びるフットワークが光ります。もう少しトモに厚みが出てくれば、前後のバランスがよくなり、さらにパフォーマンスがアップするのではないでしょうか。

 デビュー戦では、ハーツクライ産駒にしては珍しくスタートが決まり、前々で流れに乗って着差以上の完勝劇を披露。そして、中3週で挑んだサウジアラビアロイヤルCでは、牡馬トップクラスと競り合って、1分32秒9という好タイムを記録して2着。『強い』のひと言です。長距離輸送でも馬体を減らすことなく、パドックでもゆったりと歩けていたのは、精神面がしっかりしている証拠。ハイレベルな牝馬路線を引っ張っていくのは、この馬でしょう」

 5位にランクインしたのは2頭。重賞馬の1頭であるレシステンシアと、3位のルーツドールと同じ1戦1勝のスカイグルーヴ(父エピファネイア)だった。

市丸氏
「新馬(10月14日/京都・芝1400m)、GIIIファンタジーS(11月2日/京都・芝1400m)と2戦2勝のレシステンシア。ファンタジーSは速い流れでしたが、前々から早めに抜け出して押し切りました。2、3着馬が差し馬だっただけに、その先行力と末の確かさは強調できるものだと思います」

吉田氏
「スカイグルーヴは、母が5勝を挙げて重賞でも好戦していたアドマイヤセプター。そして、その母はGIエリザベス女王杯(京都・芝2200m)を連覇したアドマイヤグルーヴです。また、母の全弟にはGI皐月賞(中山・芝2000m)とGI日本ダービー(東京・芝2400m)を制したドゥラメンテがいて、非常に活力のある一族から出てきた期待馬です。

 もともと闘争本能が旺盛な血筋で、同馬もパドックやレースで多少ハミを噛んでいましたが、鞍上ときちんと呼吸を合わせられていた点は、素質の高さを示すものでしょう。気性的には我慢が利いて、どんな競馬もできそう。血統や走法から、とくに長い直線のコースなら、高いパフォーマンスを発揮できるのではないでしょうか」

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