安田記念に荒れるジンクスあり。2強断然ムードに穴馬3頭が水を差す

  • text by Sportiva
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 6月2日に行なわれるGI安田記念(東京・芝1600m)には、稀に見る豪華メンバーが顔をそろえた。

 なかでも注目は、現在国内外を含めてGI5連勝中のアーモンドアイ(牝4歳)の参戦だ。言わずと知れた昨年の牝馬三冠馬で、昨秋のGIジャパンカップ(11月25日/東京・芝2400m)では歴戦の古馬を蹴散らして2分20秒6という驚愕のレコードをマーク。先の海外GIドバイターフ(3月30日/UAE・芝1800m)でも、世界の難敵を下して快勝している。そんな向かうところ敵なしの牝馬がどんなレースを見せてくれるのか、多くのファンが熱い視線を送っている。

 さらに、一昨年のGI朝日杯フューチュリティS(阪神・芝1600m)を圧勝したダノンプレミアム(牡4歳)も出走。昨春のクラシックを前にして一頓挫あったものの、復活後はGII戦で2連勝を飾って、強力な明け4歳世代の代表格とも言える存在だ。

 そういう意味では、すでに現役最強馬の地位にあるアーモンドアイと、ダノンプレミアムによる同世代の牡牝"頂上決戦"は、おそらく現在の日本競馬界における最高峰の一戦となる。まさしく"夢の対決"が実現した今年の安田記念は、先週の日本ダービーにも劣らぬ熱気と興奮に包まれた舞台になりそうだ。

 ともあれ、胸躍る対決への期待と、馬券検討は別。先週のダービーでも、断然人気のサートゥルナーリアが馬券圏外の4着に沈んで、波乱の決着となった。

 しかも、安田記念は"荒れる"レースとして知られる。過去10年の結果を振り返ってみても、1番人気が4勝している一方で、7~9番人気の伏兵が5勝も挙げている。加えて、3連単はすべて万馬券となっており、そのうち10万円超えの高配当が7度もある。強力な2頭が参戦するとはいえ、ひと筋縄では収まりそうもない。

 そうした状況から、今年も馬券は穴狙いに徹したい。そこで、過去の10年の結果を参考にして、「2強」を脅かしそうな伏兵馬を探し出してみたい。

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