ヴィクトリアマイルの穴馬は3頭。お宝馬券につながるヒントが解けた (2ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 同馬は、前走でGIII中山牝馬S(3月9日/中山・芝1800m)を勝利しているが、他のステップレースに比べて、同レースはやや手薄なメンバー構成だったという印象がある。しかも、今回はそこから約2カ月ぶりのレースとなる。ファン心理としては、より直近の重賞レースで好走している馬のほうに関心が向くため、ここでは伏兵の1頭という評価に落ち着きそうだ。

 しかし、過去の例からも直前に重賞を勝っている馬は侮れない。それだけの実力があるのは確かで、堅実さが光るフロンテアクイーンの一発があっても不思議ではない。

 続いて注目したいのは、人気落ちの"リピーター"による激走だ。

 たとえば、2013年に12番人気で2着と好走したホエールキャプチャ、2014年に11番人気で戴冠を果たしたヴィルシーナがそう。ともに前年の勝ち馬ながら、その後のレースで振るわずに大きく人気を落としていたが、得意舞台でその評価に反発する激走を見せた。

 他にも、2015年の勝ち馬ストレイトガールが7番人気と評価を落とした翌年も快勝し、連覇を達成。さらに、2017年に3着と善戦したジュールポレールが翌2018年には8番人気の低評価のなか、頂点に立っている。

 とにかくヴィクトリアマイルでは、"リピーター"が演出した波乱が非常に多い。だとすれば、過去にこの舞台で好走した人気薄を素直に狙うべきだろう。

 このパターンで今回浮上するのは、デンコウアンジュだ。同馬は、2017年のヴィクトリアマイルで11番人気ながら2着に食い込んだ実績がある。

 加えて、同馬は先にも触れた、直前の重賞を勝っていながら人気薄、といった過去の激走馬の条件にも合致している。穴馬候補として、2つの項目に名前が挙がった馬を軽視するわけにはいかないだろう。

 前走のGIII福島牝馬S(4月20日/福島・芝1800m)で、2015年のGIIIアルテミスS(東京・芝1600m)以来、およそ3年半ぶりの勝利を飾ったデンコウアンジュ。調子が上向きなのは間違いなく、舞台適性も高い同馬の大駆けを期待したい。

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