新潟記念は、荒れ馬場得意の「穴馬」に勝利の女神が優しく味方する (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

「(ブラストワンピースは)ハンデ54kgというのもいいでしょうし、菊花賞(10月21日/京都・3000m)に目標を置きながらも、得意の左回りのレースに臨んで、休み明け初戦から結果にこだわる姿勢が、陣営からもうかがえます。しかし、あくまでも大目標は先にあるので、馬券的には新潟記念に照準を絞ってきた穴馬にもしっかりと目を向けて、少々点数が多くなっても、手広く狙う作戦がベターでしょう」

 また、ブラストワンピースの取り捨ては別として、松田記者は新潟記念で波乱を起こす馬の傾向について、こう分析する。

「過去10年の勝ち馬の内訳を見てみると、前走・小倉記念(小倉・芝2000m)組が6勝。それ以外の前走は、七夕賞、函館記念、クイーンS、そして条件戦とバラバラです。小倉記念組には注意しつつも、そこまでローテーションを気にしなくてもいいレースだと思います。

 それと、左回りで直線が658.7mもある新潟外回りが舞台となりますが、昨年の勝ち馬タツゴウゲキ(6番人気)も、対照的なコースとなる小倉記念を勝って、ここでも結果を残しました。ならば、純粋に能力の高い馬を狙えば、馬券的中につながるレース、というのが個人的な見立て。ハンデ戦という側面はありますが、案外"素直さ"が試されているレースなのかもしれません」

 その純粋に能力の高い馬として、松田記者は関東馬2頭を推奨する。

「まずは、セダブリランテス(牡4歳)です。新馬勝ちしたあとと、今年年明けのGIII中山金杯(1月6日/中山・芝2000m)を勝ったあとに骨折し、長期休養を何度か余儀なくされて、これまでに消化したレースはわずか5戦ですが、重賞2勝を含めて4勝、3着1回と、ほぼパーフェクトな成績を残しています。潜在能力はメンバー屈指のものがあります。

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