牝馬優勢もあえて牡馬。アイビスSDは格下レッドラウダが下克上する (4ページ目)

 そこで、今回の「ヒモ穴馬」には格上挑戦の牡馬、昨年も期待していたレッドラウダ(牡5歳)を取り上げたいと思います。

格下の条件馬ながら、侮れないレッドラウダ格下の条件馬ながら、侮れないレッドラウダ 昨年はクラス再編成(年齢と収得賞金によるクラス〈=条件〉分け)の直後だったため、格上挑戦の形となったレッドラウダですが、その後も勝利を挙げていないため、今年も立場上は1000万条件の身。それでも、千直への適性は高く、アイビスSDが1年の大目標といってもいい馬。除外も覚悟のうえで、このレースに向けた調整を進めてきたように思います。

 この1年間、勝利こそありませんが、春の新潟では千直の1000万特別・邁進特別で2着、格上挑戦の韋駄天Sでも3着と好走。どちらも不利な最内枠を覆(くつがえ)しての結果ですから、十分に評価できます。千直ならば、まったく格下感を抱かせない走りができる馬です。

 昨年は11着と大敗を喫しましたが、千直でコンビを組んで結果を残していた石川裕紀人騎手が負傷。まったくのテン乗りだった大野拓弥騎手が鞍上だったことも、少なからず影響したと思います。

 しかし、今年は石川騎手に手綱が戻ります。久々の騎乗となりますが、手の内に入れてくれていれば、上位食い込みの期待は高まります。

 極端なまでに千直へのこだわりを持ったローテーションで、再びアイビスSDの舞台に戻ってきたレッドラウダ。この1年間の経験を糧にして、昨年の悔しさを晴らす好走を見せてほしいと思います。

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プロフィール

  • 大西直宏

    大西直宏 (おおにし・なおひろ)

    1961年9月14日生まれ。東京都出身。1980年に騎手デビュー。1997年にはサニーブライアンで皐月賞と日本ダービーの二冠を達成した。2006年、騎手生活に幕を閉じ、現在は馬券を買う立場から「元騎手」として競馬を見て創造するターフ・メディア・クリエイターとして活躍中。育成牧場『N.Oレーシングステーブル』の代表も務め、クラシック好走馬を送り出した。

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