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人気の2頭いらん! 「異常な
ダービー」を勝てる4頭を穴党記者が叫ぶ (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 とすると、どういった馬が狙い目になるのか。松田記者は「違う切り口から」と言って、これまで話題先行の感があった"あの馬"の名前を挙げた。

「魅力を感じるのは、キタノコマンドールです。キャリア3戦目の皐月賞で、大外を回って掲示板を確保(5着)。上がりタイムは、4着ステルヴィオ、6着グレイルと同じ、メンバー最速タイ(34秒8)を記録。その3頭の中でも、ゴールに向かっていく勢い、迫力はこの馬が一番でした。

 これまで3戦すべてで上がり最速の脚を使っていますが、全姉のデニムアンドルビーと同様、どちらかというとじわじわ加速していく"ディープインパクト産駒らしくない末脚"の持ち主。東京は初めてでも、こういった脚質の馬は間違いなくダービー向きだと思います」

 松田記者が脚質を重要視するのは、「近年のダービーの傾向から」だと言う。

「東京・芝2400mで行なわれるダービーにおいて、最後に待つ525.9mの直線は、スピードの持久力が不可欠。単純な切れ味だけでは、栄冠には届きません。そういう舞台にあって、僕の中ではあるセオリーがあります。それは、『皐月賞で最もいい末脚を使った馬を狙え』というもの。実際、近年はその傾向が強いのです。

 例えば、昨年のダービー馬レイデオロは、皐月賞では4コーナー15番手から追い上げて5着でした。上がりタイムは、出走馬2位の34秒0をマーク。ゴールに向かってグイグイと伸びる脚が印象的で、まだ余力が残っているように見えました。

 さらに、2016年のダービー馬マカヒキ(皐月賞2着)、2015年の二冠馬ドゥラメンテ、そして2014年のダービー馬ワンアンドオンリー(皐月賞4着)と、いずれも皐月賞で最速の上がりをマークしていました。一冠目で際立った末脚を見せた馬は、世代の頂上決戦において大いに狙う価値があります」

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