今週は香港だ。「強い日本調教馬」で、レースも馬券も世界に勝つぞ!

  • 土屋真光●文・写真 text & photo by Tsuchiya Masamitsu

 国際競馬の掉尾(ちょうび)を飾る、香港・シャティン競馬場を舞台にした香港国際競走が今週末に近づいてきた。今年も4つの競走に計8頭の日本調教馬が参戦する。8頭はいずれも、現地時間の12月7日の朝、芝コースで最終追い切りが行なわれ、その後の枠順抽選会でそれぞれのゲート番が決まった。エイシンヒカリ、モーリス、サトノクラウン、ネオリアリズムなど、このところ香港では日本調教馬の活躍が目立っている。しかもモーリス以外は香港での勝利が初GIタイトルでもあった。はたして、今回も日本勢は勝てるのか。また、そこに馬券的な旨味もあるのか。そのあたりを展望したい。

菊花賞制覇で勢いに乗るキセキ。国際GI制覇なるか菊花賞制覇で勢いに乗るキセキ。国際GI制覇なるか 最初に行なわれるのは芝2400mの香港ヴァーズ。昨年はサトノクラウンが勝利し、その後の日本での飛躍へと繋げている。

 今年は日本からキセキ(牡3歳・角居勝彦厩舎/父ルーラーシップ)とトーセンバジル(牡5歳・藤原英昭厩舎/父ハービンジャー)の2頭が出走する。

 キセキは4日の朝にも芝コースで単走の馬なりながら早めの追い切りが行なわれており、消耗戦となった菊花賞(1着、10月22日/京都・芝3000m)の疲れを微塵も感じさせない。7日の朝は、レースでも騎乗するミルコ・デムーロ騎手が日本から駆けつけての追い切りで、こちらもビッシリ追われることはなかったが、香港でGIを勝っている父ルーラーシップを彷彿とさせる動きを見せ、「今、どんどん成長しているのを感じる」と鞍上も納得の表情を見せていた。枠順は3番。長距離戦で枠順の影響が少ないように見えるが、実は典型的な内枠有利で、これも追い風となりそうだ。

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