ジャパンカップの打倒キタサンを検証。サトノクラウンなら十分勝てる (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by AFLO


 とはいえ、そのレースで破ったハイランドリールは前年の同レース勝ち馬で、英GIキングジョージ6世&クイーンエリザベスS、米GI のBCターフなど、世界各国のビッグレースを勝利していた絶対的存在。その馬を負かした走りは世界的にも大きなインパクトを残し、一躍、世界に名を知られる存在となった。2016年のロンジンワールドベストレースホースランキングでも、123ポンドの評価を与えられ、キタサンブラックと並ぶ世界12位にランクされている。

 今年、5歳となったサトノクラウンは衰えを見せず、休み明けの京都記念(2月12日/京都・芝2200m)を連覇。続くGI大阪杯(4月2日/阪神・芝2000m)はマイナス12kgの馬体減が響いたか6着に敗れたが、キタサンブラックが1.4倍の圧倒的人気を集めていたGI宝塚記念(阪神・芝2200m)で国内GI初勝利を飾っている。そして、それ以来の再戦となった前走の天皇賞・秋では不良馬場の中、キタサンブラックをクビ差まで追い詰めての2着に好走してここに向かう。

 サトノクラウンがジャパンCに出走するのは初めて。2400mでは2戦し、2015年の日本ダービーでドゥラメンテから0秒3差の3着。上がり3F(ハロン)はメンバー中最速の33秒8を記録し、14着キタサンブラックに先着している。もう1戦が前述の香港ヴァーズ。良馬場で勝ちタイムは2分26秒22というものだった。距離に不安はないし、東京コースでも東京スポーツ杯2歳Sなど2勝を挙げ、日本ダービー3着、天皇賞・秋2着と好走歴がある。条件は申し分ないと言えるだろう。

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