セントウルSに大荒れ注意報。穴党記者がピンときた5頭で勝ちにいく

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • 三浦晃一●撮影 photo by Miura Koichi

 いよいよ秋競馬がスタート。阪神競馬場ではGIスプリンターズS(10月1日/中山・芝1200m)の前哨戦となるGIIセントウルS(9月10日/芝1200m)が行なわれる。

 GIで連対実績があるのは、3年前のスプリンターズSを制したスノードラゴン(牡9歳/父アドマイヤコジーン)のみと、いささか寂しいメンバー構成となったが、それだけに波乱の可能性は大いにありそうだ。

「9月の阪神競馬はオール野芝で開催。同じように野芝で行なわれた小倉や新潟の延長戦と考えてもいいはずです。一方で、今年の8月は意外と涼しかったため、休み明けの実績馬が暑さ負けすることなく、順調に攻め(調教)をこなしてきています。実績馬が、夏の上がり馬の勢いを抑えることもあり得ますね」

 今年のレース展望について、そう分析するのはデイリー馬三郎の吉田順一記者。続けて、最近の馬場の"特殊性"についても言及する。

「開幕週=高速馬場というのは、昔のこと。近年は、開催前に馬場のクッション性を確保するエアレーション(※1)やシャタリング(※2)作業が実施されるため、開幕直後よりも開催が進んでからのほうが、馬場が硬化し、時計が速くなることが多くなっています」
※1=地面に穴を開けて、空気を送りこむ作業。※2=回転刀で芝の根を切って、土壌をほぐす作業。

 では、高速決着に強いタイプより、多少でも時計がかかったほうがいいタイプが狙えるということか。

「ところが、今開催はエアレーションのみで、そこまで馬場を"緩く"造ってはいないようです。さらに、セントウルSは1分7秒台の高速決着が多く、近4年で逃げ切り勝ちが3度。結局のところ、持ち時計と先行力の有無がポイントとなるでしょう」(吉田記者)

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