国内初のGI制覇なるか。天皇賞・秋でエイシンヒカリが有利なわけ (4ページ目)

  • 新山藍朗●文 text by Niiyama Airo
  • 村田利之●撮影 photo by Murata Toshiyuki

 それに比べると、天皇賞・秋はルージュバックをはじめ、モーリス、アンビシャス、ステファノスなど、有力馬の大半が差し、追い込みタイプ。そのため、勝ちを意識する有力馬の騎手の心理は、後ろへ、後ろへと向く。そこに、マークの薄くなったエイシンヒカリの勝機が生まれる可能性がある。

 海外帰りのうえ、およそ4カ月ぶりの競馬になるが、体調面に関しては特に大きな問題はないそうだ。そもそも、前走から3カ月以上間隔の空いた4戦はすべて勝っているように、休み明けは滅法走る。エイシンヒカリにとっては、むしろ休み明けのほうがプラス材料となるのだ。

「パンパンの良馬場だと、末の切れる馬にやられる可能性があるので、できれば道悪のほうがいいでしょう。道悪だと、自分勝手に走れない分、この馬自身も折り合えますから。もし当日、道悪になったら、勝つチャンスはさらに広がると思いますよ」(競馬専門紙記者)

 海外では、GIをふたつ勝っているが、日本国内ではGI未勝利のエイシンヒカリ。引退後の種牡馬入りにハクをつけるためにも、最後の香港カップ以上に、天皇賞・秋で結果を残したいはずだ。

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