2016.05.09

スタッフ驚愕の変貌。ついに覚醒した良血馬ヴァンキッシュラン

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Nikkan sports

2016年クラシック候補たち
第13回:ヴァンキッシュラン

 GI日本ダービー(5月29日/東京・芝2400m)を前にして、4月30日にはトライアル戦となるGII青葉賞(東京・芝2400m)が行なわれた。ダービーと同じ舞台で行なわれるこの一戦では、2着までに本番の優先出走権が与えられる。今年も、その権利を求めて数多くの有力馬が出走した。

 そして、そんな熾烈な争いを制したのは、ヴァンキッシュラン(牡3歳/父ディープインパクト)だった。

青葉賞を制して日本ダービーに挑むヴァンキッシュラン ヴァンキッシュランは、ダービー出走にふさわしい血統の持ち主と言える。母はフランスGIを制し、GIIIでは2勝を挙げているリリーオブザヴァレー。その母に、父ディープインパクトを掛け合わせた同馬は、当然のように注目された。2013年に行なわれた競走馬のセリ市『セレクトセール』では、1億9000万円の高値で落札された。

 周囲の期待が高まる中、同馬は昨年7月にデビュー。しかし、すぐに良血開花とはならなかった。デビューから3戦して、2着、3着、2着と、なかなか勝ち切れなかったのである。

 眠っていた能力が覚醒したのは、今年に入ってからだった。年明けの3歳未勝利(1月16日/京都・芝2000m)でやっと初勝利を挙げると、走りが一変。続く条件戦こそ、他馬への妨害により2着降着(1着入線)となったものの、リベンジで挑んだ500万下のアザレア賞(4月2日/阪神・芝2400m)では中団から鋭く抜け出して快勝した。