【競馬】細江純子が語る「思い出のオークスと今年注目の2頭」

  • スポルティーバ編集部●構成 text by Sportiva
  • 村上庄吾●写真 photo by Murakami Shogo

月間特集 春競馬、クライマックス(21)

 クラシック戦線(※)は、戦いの舞台を東京競馬場に移し、オークス(5月24日)、ダービー(5月31日)が行なわれる。
 3歳牝馬の頂点を決するオークスはトライアルが先週終了し、残り2週間に迫った。最近は牡馬を凌ぐスーパー牝馬がたびたび登場したりと、ますます注目度が上がっている。そのレースの魅力や特徴、そして記憶に残るレースについて、元ジョッキーで、現在テレビで競馬解説者として活躍中の"ホソジュン"こと、細江純子さんに語ってもらった。
※牝馬戦線=桜花賞(阪神・芝1600m)、オークス(東京・芝2400m)。牡馬戦線=皐月賞(中山・芝2000m)、ダービー(東京・芝2400m)、菊花賞(京都・3000m)

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 オークス(東京・芝2400m)は、3歳牝馬の頂点を決める競走ということもあって、「過酷だなあ」というひと言に尽きます。なんといっても、ほとんどの馬にとって未経験の距離である"2400m"に挑むという点。桜花賞(阪神・芝1600m)から800m、フローラステークス(東京・芝2000m)から400m延びることで、それまでの3歳牝馬が歩んできたところにあるものとは、まったく異なる難しさと直面するからです。

競馬の魅力を熱く語ってくれた細江純子さん競馬の魅力を熱く語ってくれた細江純子さん

 もともと牡馬に比べて牝馬は性格的にキツくて、ナイーブな面があります。調教やレースの経験を重ねることで、それがより顕著になってくるのがこの時期。考えてみてください。調教では負荷をかけられて、レースでは泥だらけになったり、勝てればいいけど負ければプライドもズタズタなったりと、しんどいことの繰り返しによる過酷さ。多感な乙女たちにとって、そういう過酷な日々を超えた先に、さらに急激な距離延長という壁となってたちはだかるのです。

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