【競馬】天皇賞・春。本命キズナの調教師が語った「距離適性」
4月特集 春競馬、クライマックス(20)
一昨年の日本ダービー馬キズナ(牡5歳)が、GI天皇賞・春(5月3日/京都・芝3200m)のリベンジに挑む。
昨年の同レースでは、断然の1番人気で4着に敗れた。前哨戦の大阪杯(1着。2014年4月6日/阪神・芝2000m)で見せた、どこまでも伸びていきそうな末脚は完全に鳴りを潜めてしまった。レース後には骨折も発覚。期待された秋の凱旋門賞(フランス・芝2400m)遠征など、その後のスケジュールはすべてが白紙になった。
あれから1年。キズナは、まだ"完全復活"を果たしていない。
復帰戦となった京都記念(2月15日/京都・芝2200m)では、骨折明けながらメンバー最速の上がりタイム(33秒3)を記録したが、着順は3着にとどまった。続く大阪杯(4月5日)でも、"復活"を思わせるような末脚を披露しながら、2着に敗れた。昨年の天皇賞・秋(2014年11月2日/東京・芝2000m)を制したスピルバーグ(牡6歳)ら実力馬が不良馬場に伸びあぐねる中、直線で一旦は先頭に立ったものの、最終的にはラキシス(牝5歳)に差し返されてしまった。
天皇賞・春に向けて万全の状態にあるというキズナ。 一抹の不安を抱えながら臨む、目標の大舞台。4月29日に行なわれた最終追い切りでは、主戦の武豊騎手を背に坂路を駆け上がって、素晴らしい反応を見せた。管理する佐々木晶三調教師も、その動きの良さには太鼓判を押した。
「絶好の状態で送り出した大阪杯のあと、少し疲れが出たところもあったけれど、大阪杯の前と同じいい状態に持ってこられました。申し分ない出来で、天皇賞・春に送り出せます」
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