【競馬】普通のディープ産駒とは違う、シャイニングレイの強さ (2ページ目)
「デビュー戦は、少頭数でスローペースの展開。実質的には、上がり勝負のレースでした。一転して、2戦目のホープフルSは、多頭数でメンバーの質も上がって、かなり負荷のかかる、総合力が求められる競馬だったと思います。つまり、ふたつのレースはまったく別物だったのですが、そこで完璧に対応できたのは、能力の証。クラシックが本当に楽しみになりましたね」
デビュー前の育成において、調教を積むごとによくなってきたというシャイニングレイ。携わるスタッフたちからも、「他の馬とは、レベルがちょっと違うんじゃないか」という声が出てきていると、永島氏は言う。
「シャイニングレイは、ディープインパクト産駒には珍しく、シャープというよりゴロンとした体型。その分、いかにも力強さを感じます。レースぶりも、父のように切れ味を生かした追い込み型ではなく、先行して突き放すスタイル。これも、ディープインパクト産駒にはあまりいないタイプですが、まさにそれこそが、この馬の強さだと思っています。
そうは言っても、シャイニングレイのキャリアはまだ2戦。あくまで本番前の準備段階の結果に過ぎません。今後の課題としては、さらにタイトなポジション争いを強いられるレースになったとき、どう対処するのか。皐月賞は、おそらくそういう競馬になると思うので、そこで馬が動じなければ、チャンスはあるはずです」
現状では、混戦模様の3歳牡馬クラシック戦線。シャイニングレイがホープフルSに続いて、GI皐月賞(4月19日/中山・芝2000m)と同じ舞台の弥生賞で磐石のレースを見せれば、本番を「主役」で迎えることは間違いないだろう。クラシックの行方を占う意味でも、シャイニングレイの真価が問われる一戦、弥生賞は見逃せない。
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