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【競馬】屈指の良血馬レーヴミストラル、満を持してデビュー (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

「有力馬が多数そろう松田厩舎にあって、松田調教師が『馬体から感じる素質は、ウチの中でこの馬が一番じゃないか』と言っています。まだ少し緩さがあるので、『活躍できるかはこれからの成長次第』とのことですが、調教でのフットワークの軽さなどを見ると、やはり期待できそうですね」

 とにかく安定感抜群の一族だけに、松田調教師もその能力は信頼しているよう。とはいえ、この血統には大きな気がかりもある。それが「体質の弱さ」だ。

 先ほど紹介した兄姉のほとんどは、早いうちに病気やケガをして、その後の出世を断たれてしまっている。例えば、レーヴディソールとアプレザンレーヴは、脚部の負傷によって早々に引退へと追い込まれた。レーヴダムールと2007年生まれのレーヴドリアン(牡/父スペシャルウィーク)に至っては、3歳の若さで死亡するという悲劇に見舞われている。

 レーヴミストラルにも同様の心配がつきまとうが、前述のトラックマンは、「現状では、体質面について、陣営は過度に不安視していないようです」という。

「ひとつ上の姉レーヴデトワールは、この一族の中でもかなり丈夫なタイプで、コンスタントにレースを走っています。松田調教師によれば、『レーヴミストラルは、レーヴデトワールに似てしっかりしている』とのこと。となれば、ある程度は順調にレースを使えるかもしれません」

 レーヴミストラルのデビュー戦は、順調なら、12月6日(土)の2歳新馬(阪神・芝2000m)になりそう。屈指の良血馬は、はたしてどんな走りを見せるか。その日が来るのが待ち遠しい。

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