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【競馬】キズナ、天皇賞制覇へ。佐々木調教師の「揺るがぬ自信」

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • JRA●写真

 昨年の日本ダービー(2013年5月26日/東京・芝2400m)を制したキズナ(牡4歳)。凱旋門賞(2013年10月6日/フランス・芝2400m)で4着と奮闘したあと、国内復帰戦となったのは、4月6日の大阪杯(阪神・芝2000m)だった。

復帰戦となる大阪杯を快勝したキズナ。復帰戦となる大阪杯を快勝したキズナ。 天皇賞・春(5月4日/京都・芝3200m)や、その先に見定めた凱旋門賞(10月5日)再挑戦に向けての4歳初戦。キズナの他にも、同世代の菊花賞馬エピファネイア(牡4歳)や、昨年の牝馬GIを3勝(オークス、秋華賞、エリザベス女王杯)したメイショウマンボ(牝4歳)など、一線級が顔をそろえたが、終わってみれば、キズナの強さばかりが目立ったレースとなった。

 カレンミロティック(せん6歳)とトウカイパラダイス(牡7歳)が引っ張った平均ペースの前半。キズナは最後方でじっくりと構えていた。3、4コーナーを迎えてエピファネイアが仕掛けると、ひと呼吸置いてから動き出したキズナ。そこから、直線でもたつくエピファネイアをあっさりかわし、抜け出していたトウカイパラダイスも楽にとらえた。その末脚は、搾り出すようなスピードではなく、大きなストライドで、ゴールを過ぎてもどこまでも伸びていきそうな迫力があった。

 レース後半の1000mのラップが59秒8だったのに対して、キズナ自身が刻んだ後半1000mのタイムは推定57秒2。200m毎のラップはすべて11秒台のロングスパートだったのだ。これまで2400mまでの距離しか経験していないキズナだが、この走りから、3200mの天皇賞・春で要求されるスタミナ面の不安も一掃されたと言えるのではないだろうか。

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