【競馬】NHKマイルC、断然人気のエーシントップを負かす馬はいるか

一発ムード漂うシャイニープリンスが波乱を起こす!?一発ムード漂うシャイニープリンスが波乱を起こす!?ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

 NHKマイルC(東京・芝1600m)が5月5日に開催されます。

 このレースは1996年に新設され、最初の頃は「外国産馬のダービー」と言われていました。それほど、勝ち馬を含めて、外国産馬の活躍が目立っていました。しかし最近では、ダービーが外国産馬に開放されたこと、そして長引く不景気の影響か、外国産馬自体が少なくなったことで、「3歳マイル王決定戦」という、レース本来のイメージになってきています。

 そうした状況の中、今年は久しぶりに外国産馬であるエーシントップ(牡3歳)に注目が集まっています。ここまで6戦5勝、うち重賞3勝。実績は断然で、間違いなく1番人気になるでしょう。

 一方、個人的に最も気になっているのは、おそらく先手をとるコパノリチャード(牡3歳)です。

 東京のマイル戦は、中山とは違って、小細工の効かない実力勝負のコースです。ゆえに、一介の逃げ馬では到底逃げ切ることはできません。まして、実力馬がそろうGIの舞台となれば、なおさらです。つまり、昨年のこのレースを逃げて押し切ったカレンブラックヒルは、それだけの能力を持つ馬だったということです。

 コパノリチャードは、そのカレンブラックヒルと同等とは言わないまでも、相当近いレベルにある馬だと思います。厳しい条件を乗り切るだけの能力も備えています。

 前走の皐月賞(4月14日/中山・芝2000m)は13着と惨敗しました。最初の1000m通過が58秒0、1600m通過は1分34秒0と、GIレースなのである程度流れるのは当然としても、かなり速いペースでした。この展開を、息も入れずに走れば、早々脱落しても仕方がないでしょう。

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著者プロフィール

  • 大西直宏

    大西直宏 (おおにし・なおひろ)

    1961年9月14日生まれ。東京都出身。1980年に騎手デビュー。1997年にはサニーブライアンで皐月賞と日本ダービーの二冠を達成した。2006年、騎手生活に幕を閉じ、現在は馬券を買う立場から「元騎手」として競馬を見て創造するターフ・メディア・クリエイターとして活躍中。育成牧場『N.Oレーシングステーブル』の代表も務め、クラシック好走馬を送り出した。

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