【木村和久連載】「それはゴルフじゃない」と言われたことありますか? (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 ゴルフは、数あるスポーツのなかでも、とりわけルールに厳しいスポーツです。ゆえに、いろいろな問題が起こりがちです。

 たとえば、こういう都市伝説があります。

 とある日、緑色のジャケットを着て、頭にパナマ帽をかぶったオジさんが、クラブハウスの前でゲストのクラブを入念にチェックしていました。そして、違反クラブを見つけるや、その所有者にツカツカと近づいて、こう発したそうです。

「キミ、高反発クラブを使っているね。それはゴルフじゃないから、違反だよ」

 さもゴルフ界を背負っているかのような、その口調は何なんですか!? どこかの超名門倶楽部では、そのようなクラブチェックがさりげなく行なわれているとか、いないとか。別に周りに迷惑をかけなければいいじゃんねぇ。

 その「ゴルフじゃないから」宣言は、都市伝説ゆえ、ギャグと思うでしょ? 実は、似たようなことはマジで頻繁に起こっているんですよ。

 私は過去に、来場したコースのメンバーさんに言われたことがあります。2003年ぐらいのことでした。

 ちょうどクラブの高反発規制が発表されるときで(規制開始は2008年から)、そのメンバーさんから「飛ぶクラブは、将来的に違反になるから。それを使ったら、ゴルフじゃないよ」って。なんか、犯罪者みたいな扱いをされて、本当に困りました。

 ゴルフじゃないなら、何なんだよ。ただの棒叩きか?って。クラブ1本でゴルフを全否定するのは、ほんとやめてほしいです。

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