【木村和久連載】どうして最近、若いキャディーさんが増えているのか? (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 当然、都心部の名門コースは予算がありますから、男女問わずスタッフはフレッシュに様変わり。さらに地方のゴルフ場も、フロント業務を始め、新人が増えています。地方では、人気企業としてゴルフ場に就職するケースも結構あるそうです。

 加えて、キャディーも必要になります。ただ、キャディーに関してはフルタイムでは雇えないところも多く、そういうゴルフ場はフリーのキャディー、あるいは派遣キャディーを雇うようになりました。

 例えば、日曜日や祭日には、ゴルフ場ではクラブ競技がありますよね。その際は、キャディーさんが30人くらい必要になります。でも、平日はセルフプレーの客が多いので、10人もいれば、十分に対応できます。そこで、土日や祝祭日だけ、派遣業者からキャディーを寄越してもらうのです。

 ですから、関東の近郊コースでは、微妙にクラブ競技の日程が違います。例えば、Aカントリークラブの月例が第1日曜日だったら、Bゴルフ倶楽部の月例は第2日曜日とかね。

 これは、完全に派遣キャディーの需要と供給のバランスを考えてのことだと思います。AとBのゴルフ場が同じ日にクラブ競技をやったら、間違いなくキャディー不足になりますから。

 派遣キャディーさんは、こうしたスケジュールにフレキシブルに対応できる有能な人が多いです。必然的にフットワークの軽い若いキャディーさんとなります。ゆえに最近、若いキャディーさんが増えているようです。

 ということで、話を戻しましょう。その先日、東京の名門コースで出会った若いキャディーさんに話を聞いてみると、自分の働くテリトリーが決まっていて、その周辺のコースをぐるぐると回っているそうです。

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