藤田光里、悲しみを胸に秘め「これからも、父と一緒に戦っていく」 (4ページ目)
父親の厳しい教えもあって、藤田はゴルフから逃げたくなった時期もあったという。しかし、「(その父が)いなくなると、いい思い出ばかりよみがえるものなんですね......」と寂しい表情を浮かべる。
昨年の11月末、父親からLINEで「シードを獲ったことが、今までで一番うれしかったよ。ありがとう」というメッセージが届いた。藤田は、それが「一番思い出に残る言葉になりました」と語る。
藤田が成長するためには、父親の存在はまだまだ必要だったはずである。そして、彼女の悲しみが完全に癒されることはないだろう。それでも、立ち止まってはいられない。新たなシーズンに向けて、藤田はこう語った。
「父のためにゴルフをやってきたんだとわかったからには、これからも一緒に戦いたい、という気持ちが強くなりました」
幼い頃から、「『賞金女王になる!』と父に復唱させられていた」と言って笑う藤田。今は、その言葉が彼女の胸に深く刻まれているに違いない。
ラウンド中、笑顔を欠かさすにプレーする藤田光里
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