【ゴルフ】女子は今季も「ニューヒロイン」が続々登場の予感 (2ページ目)

  • 古屋雅章●文 text by Furuya Masaaki
  • 小内慎司●撮影 photo by Kouchi Shinji

 とはいえ、テレビ解説などでお馴染みの森口祐子プロは、柏原が飛躍する可能性は十分にあると語る。

「我々の時代は、アマからプロ、そしてトッププロへと段階を踏んでいったけれども、今の若い選手はその境目がなくて、言ってみれば、怖さ知らずのまま流れに乗っていける人が上にいけるわけです。柏原さんも、変にプロということを意識せず、アマチュア時代のゴルフをしていけば、自然と結果は出ると思います」

 堀琴音は、一昨年ツアー2勝を挙げて一躍トッププロの地位を築いた堀奈津佳(22歳)の妹。アマチュア時代は、姉と同じようにナショナルメンバーの一員としても奮闘し、昨季はプロツアーで、アマチュアながら出場3試合連続トップ10フィニッシュという快挙を成し遂げた。7月にプロテストを合格したあとも、日本女子オープンで16位タイという好成績を残して、多くの関係者がツアー初優勝も間近、と見ている。

 堀琴音の強みは、姉の奈津佳曰く「狙ったところに打てるショットと、マネジメント能力の高さ」と言う。とりわけ、ショットの安定感は抜群。"左手一本の片手打ち"を、ジュニア時代から一日最低100球はこなして、体幹を鍛えてきた効果だ。ファイナルQT45位と、ツアー参戦の条件は決して恵まれてはいないが、持ち前の勝負強さで早々に結果を出してもおかしくない。

 日系アメリカ人の平野ジェニファーは、アメリカ・カリフォルニア州サンフランシスコ出身だが、日本でのプレイを望んで昨年プロテストに合格。昨季ツアーでは、プロテスト合格前のステップ・アップ・ツアーで1勝し、合格後も歴代優勝者にトッププレイヤーが名を連ねるLPGA新人戦加賀電子カップを制した。プロでも十分に戦える実力の持ち主で、女子ツアーに精通するゴルフ専門誌記者が、今季羽ばたく「ニューヒロイン」の最有力候補に挙げる。


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