【欧州サッカー】堂安律の移籍金35億円は安すぎる 中田英寿のように日本人が正当に評価される時代へ (3ページ目)
【久保建英は100億円超え?】
中田のように正当に評価された日本人で言えば、バイエルンに移籍した伊藤洋輝も挙げていいだろう。昨年7月、日本人DFとしては史上最高額となる2350万ユーロ(約40億円)の移籍金でシュトゥットガルトからステップアップを果たした。
度重なる負傷で欠場が続いているとはいえ、市場価値が抑えられがちなDFで、選手をみる目が厳しいバイエルンで「2350万ユーロ」は高評価の証である。ヴァンサン・コンパニ監督も「センターバック、左サイドバック、守備的MFでの起用を考えている。ヒロキの汎用性とビルドアップ能力、戦術理解度は、我々のポゼッションスタイルに欠かせない」と、日本代表DFの加入を喜んでいた。
コンパニ監督の発言を借りるまでもなく、日本人選手の戦術理解度はヨーロッパの現場でも好評だ。さらにテクニック、勤勉性、自己犠牲、自己管理の高さなどは、いくつかのクラブに栄冠をもたらしている。
レスターの岡崎慎司、マンチェスター・Uの香川真司、ヴォルフスブルクの長谷部誠、セルティックの中村俊輔、リバプールの遠藤航は、リーグ優勝の貴重なピースとなった。
そして現在、ビッグマネーを引き出す筆頭は久保建英(レアル・ソシエダ)だ。市場価値は3000万ユーロ(約52億円)でありながら、「スパーズが6500万ユーロ(約112億円)を用意した」「契約解除金は6000万ユーロ(約103億円)」とも噂されているだけに、日本人最高額の勲章を中島から奪い取るかもしれない。
「どうなるかはわからないんです」
開幕節のバレンシア戦で同点ゴールを決めたあと、移籍に関して久保は言葉を濁した。ただ、ステップアップの時を迎えていることだけは、誰の目にも明らかだ。
ブライトンの三笘薫にも、日本人最高額の可能性がある。市場価格は4000万ユーロ(約69億円)。クラブが設定した移籍金は1億750万ユーロ(約185億円)だという。2021年にフロンターレ川崎から獲得した際は300万ユーロ(当時約4億円)だった。三笘の価値は4年間で約36倍にも膨れ上がっている。
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