なぜ遠藤航はリバプールで敬意を集めているのか 実は欧州でも希少な「縁の下の力持ち」 (3ページ目)
プロ14年目のレアル・マドリードで、ナチョはとうとうキャプテンを任された。2023-24シーズン、スーペルコパ、CL、ラ・リーガと三冠のトロフィーを掲げ、自身のキャリア最多試合出場を記録した。チームに勝利をもたらし、キャプテンとして尊敬され、自らの価値も最大限に高めた。それを花道に、彼はサウジアラビアのアル・カーディシーヤに去った。
そして昨シーズン、レアル・マドリードはチーム力が上がらず、無冠に終わっている。
遠藤のプレーに対する姿勢も、チーム内で高い評価を受ける。彼自身の試合出場時間は新シーズン、確実に増えるだろう。そのたび、チームの意気は上がり、彼も経験を重ねるはずで、相乗効果が期待できるだろう。
遠藤の新シーズンが、新たに幕を開ける。
著者プロフィール
小宮良之 (こみやよしゆき)
スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。
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