ユーロでイタリア代表が「全力国家斉唱」。選手たちが気合が入りまくりの理由 (4ページ目)

  • 利根川晶子●文 text by Tonegawa Akiko
  • photo by Getty Images

 監督のマンチーニもこの時代表メンバーだったが、バッジョが台頭し、サルヴァトーレ・スキラッチが突如ブレイクしたことで、それまでレギュラーであったにもかかわらず出番は回ってこなかった。今回彼が25人もの選手を使ったのは、もしかしたらその時の自分の苦い経験があるからかもしれない。

 イタリアの快進撃は、代表チームのサッカーから離れていた人々の心も取り戻している。これまでの3試合で、イタリアでは累計4200万人がTV観戦し(イタリアの人口は約6000万人)、平均視聴率はなんと62%だ。またイタリア代表のSNSは、この10日間で50万人フォロワーが増えたという。

 決勝トーナメント1回戦のオーストリア戦の舞台は、ロンドンのウェンブリー。そして準決勝以降もウェンブリーとなる。実はマンチーニは選手時代、このウェンブリーでチャンピオンズカップを逃してもいる(92年のサンプドリア対バルセロナで0-1の敗戦)。選手時代のリベンジをここでも果たすのだと話題になっている。

 マンチーニ・イタリアは、あと何回国歌を歌うことができるだろうか。

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