2021.06.25

ユーロ16強入りもフランス、ドイツに難あり。ポルトガルは前回優勝時に似た匂い

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by Reuters/AFLO

◆久保建英より若い逸材も。ユーロ2020大注目のヤングスター4人

 決勝トーナメント1回戦の相手はイングランドだ。ブックメーカー各社は、決勝トーナメント1回戦8試合の中で、この試合を一番の接戦カードと予想している。

 イングランドもドイツと同じ悩みを抱えている。かつてより選手のクオリティは上がっているが、同じタイプの選手が多いため、試合運びが一本調子になりがちな点だ。

 舞台はウェンブリー。下馬評ではホームのイングランドが若干優位と伝えられているが、何といっても伝統的な一戦だ。1966年W杯決勝の延長戦、イングランドのFWジェフ・ハーストの放ったシュートが西ドイツのゴールバーを叩き真下に落下。イングランドのゴールが認められたものの、ゴールを割ったか否かがいまなお議論を呼んでいる因縁の対決でもある。現地の盛り上がりは必至だ。

 F組の戦いに話を戻せば、好感度の高い戦いをしたのが前回覇者のポルトガルだ。決勝トーナメントに向けて最も可能性のある戦いをしたチームと言っていい。前回2016年大会もグループリーグは3位通過だった。3戦3分け。勝ち点3というギリギリ通過であったにもかかわらず、そこからチームは熟成していき、24チームの頂点に立った。

 今回のチームにも、前回を彷彿させるムードがある。ただし、3位通過だったことで、決勝トーナメント1回戦は厳しい相手との一戦になった。B組を3連勝で首位通過したベルギーだ。

 ベルギー対ポルトガル戦。ブックメーカーはイングランド対ドイツに次ぐ接戦のカードと見ている。問題はベルギーの戦力だ。3位になった2018年ロシアW杯から実力は上がっているのか、下がっているのか。グループリーグの戦いを見る限り、微妙だ。大きく上昇している感じではない。舞台はポルトガルにほど近いスペインのセビージャ。大接戦の可能性ありと見る。

 決勝トーナメントの「山」を見ると、F組の2チーム(フランス、ポルトガル)に、イタリア、スペイン、ベルギーなどが並ぶ側のほうが、反対側に比べて厳しく見える。逆に、ドイツ対イングランドの勝者、そしてオランダがかなり優位に見えてくる。