久保建英をジダンはどうするか。
レアルの来季補強の優先順位はこうだ (3ページ目)
今シーズン終了後、このコロナ禍のなかでレアルがどれだけの資金を投じ、新たな戦力を獲得するかは知る由もない。だが、少なくともジダン監督が最優先する補強ポイントは、中盤を仕切るカゼミロのバックアッパーと、最終ラインの駒にあることは言うまでもない。久保のレンタル移籍が規定路線となるのもうなずける。
とはいえ、それは決してネガティブな状況とは言えないだろう。
現在の久保に最も大事なことは、試合に出場し続け、ラ・リーガでの実戦経験を積むことにあるからだ。厚すぎるほどの選手層を誇るレアルに身を投じるより、今はコンスタントにプレーできる環境に身を置くほうが、はるかに成長の助けになってくれるはずだ。
第31節でマジョルカと対戦したジダン監督が、久保について「彼がどういった選手なのかを我々は知っている。今日、彼はそれを証明した」と語ったように、おそらくジダン監督もそれを望んでいるように見える。ならば、来季も試合のなかで成長を遂げることが、遠回りのように見えて、実はレアルのトップチームに加わるためには近道なのではないだろうか。
もちろん、サッカーの世界は何が起こるかわからない。ジダン監督が心変わりをする可能性もあるだろう。しかし、レンタルでプレーしようが、レアルに戻ってプレーしようが、久保がさらなる成長を遂げるためには、試合に出場し続けることが最も重要であることに変わりない。
果たして、来季の久保はどのチームでプレーすることになるのか。異例かつ過酷な2019−2020シーズンのラ・リーガはもうすぐクライマックスを迎え、注目される久保の去就もほどなく明らかになるはずだ。
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