2018.12.12

武藤嘉紀がこぼした悔しさと危機感。
何度も何度も「試合に出なければ」

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

 ニューカッスル・ユナイテッドのFW武藤嘉紀が、いつになく悔しそうな表情を浮かべて試合後の取材エリアに現れた。

 12月9日に行なわれたニューカッスル対ウルバーハンプトン・ワンダラーズ戦で、武藤は2試合連続でベンチスタートを命じられた。しかし出番は最後までなく、チームも1-2で敗戦。左ふくらはぎにケガを抱えてから、武藤は5試合連続でピッチに立っていない。

ウルバーハンプトン戦でもベンチの武藤嘉紀に声はかからなかった そのうちの3試合は、負傷離脱中でメンバー外となった。ケガが癒えた前節のエバートン戦で戦列に復帰したが、前節に続いて今節も出番がなかった。しかも、チームは後半アディショナルタイムに決勝ゴールを浴びて敗戦──。負傷前にレギュラーの座を一度掴んでいただけに、武藤は悔しさをにじませた。

「ケガをしてしまい序列が下がったわけですから。(FWアジョセ・ペレスなど)ライバルも点を獲っているわけだし、本当に早くピッチに立ちたい。最初は途中出場からになりますけど、そこで点を獲ってアピールしなければ」

 ウルバーハンプトン戦のニューカッスルは、3-4-2-1でスタートした。だが、57分にアメリカ代表DFのデアンドレ・イェドリンが相手のユニフォームを背後から引っ張り、退場処分を受けた。ここから、残りの30分以上を10人でプレーするという厳しい戦いを強いられた。

 退場処分の影響は交代策にも出た。ハーフタイム時に負傷者が出たため、交代枠は残りふたつ。その影響で、ラファエル・ベニテス監督は試合終盤まで交代カードを切らなかった。しかも、86分と89分にCFサロモン・ロンドンを含む前線の選手を交代しながら、武藤の名が呼ばれることはなかった。

「FWのサロモン(・ロンドン)を代えたが、そこで自分が入っていけなかった。『前へ行け』『前線でボールを収めろ』という狙いがあったと思うんですけど、自分ではなかった。ここ2試合は負傷明けの状態でしたが、今日の試合はかなりいい準備ができていました。(再発する)不安もなくなっていたので、試合に出たかったです」