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乾貴士、バルサを恐れず「こういう試合が
できるのがエイバル」と誇る (2ページ目)

  • 山本孔一●文 text by Yamamoto Koichi photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 選手にとってはすごく嬉しいことだし、このスタジアムでやれるということは自分にとっていいことなんだと思っています」

 試合終了後、バックスタンド、ゴール裏、そしてメインスタンドに向けて頭上で手を叩き、感謝の気持ちを伝えていた乾貴士は、ミックスゾーンでエイバルサポーターのチームに対する忠誠心や温かさに感謝した。

 だが、自身のパフォーマンス、特にフィニッシュの精度についてはいつものように厳しく振り返り、甘えを見せることはなかった。

「チームとしても個人としても精度を上げないといけない。だからこそ0点だったのもあるし、そこをもう少し上げることができれば、点も獲れていたと思う。最後の精度に関して、自分が悪いのはわかっています。まあ、急にはそんなに上がっていかないと思うので、日々の練習からそういうところを意識しながらやっていきたい」

 今シーズン前半、カンプ・ノウで行なわれたバルセロナ戦は6対1と完敗していた。そのことを考えれば、バルセロナに主導権を与えずに試合を運ぶことができたこと、特にオレジャーナが退場となり、数的不利になりながらも最後まで試合を壊さずに戦えたことは、今後に向けてエイバルがこの試合で得た収穫のひとつだろう。

「バルサには世界的な選手がいる。全員がそういう選手。ただ、そういう選手がいないエイバルみたいなチームでもいい試合ができるっていうのが、自分たちの魅力だと思っている。そこが長所だと思っているし、今日のようなサッカーを続けていくことが大事。このチームでしっかり、『こういうサッカーができる』っていうところを、これからもやっていければいいなと思います」

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