スペイン2部の鈴木大輔は信じている。「日本代表にはきっと入る」 (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki photo by Nakashima Daisuke/AFLO

 代表のセンターバックは吉田麻也に続いて昌子源がポジションを確保しつつあったが、欧州遠征では槙野智章が台頭するなど、メンバーはまだ確定していない。

「代表に入ったら何ができるか?というのはまったくイメージしていないし、できないですよ。サッカーはそのとき、そのときのものですから。中に入ったら、そこにまずは身を任せて、そこからは競争ですよね。自分は1番下からになるので、そこでひとつずつ評価を上げていくしかない」

 日本代表の欧州遠征の前には、代表関係者が鈴木を視察に来ている。しかし折悪しく、カタルーニャカップには出場したものの、リーグ戦はベンチだった。監督が代わった直後で、先発を外れる試合もある。

「このタイミングじゃなかった、というだけのことですよ。必ず然るべきときが来るはずです」

 鈴木はそう言って、楽観的に先行きを捉えている。今は修練の日々なのだろう。

「毎日、必ず一回は悔しいことがありますよ。大変なことだらけ」

 スペインで戦う日本人DFは、苦笑しながら続ける。

「新しく就任した監督は戦術マニアで、すごい細かいんです。自分はまるで18歳の選手みたいに、トレーニングで一から教えられている感じ。練習後も2人でビデオを見ながら戦術的な動きをチェックし、補習みたいなもんですよ。でも、期待していない選手にそこまでしないと思うんですよね。俺がチームの中で一番伸びしろあるなって思うようにしています。考え方次第ですよね」

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