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ミラノのダメチーム×2に復活の兆し。
今季セリエAは昨年とここが違う (4ページ目)

  • 利根川晶子●文 text by Tonegawa Akiko photo by Getty Images

 一方のミランの強みは「補強」だ。オーナーがベルルスコーニから中国企業に代わり、補強に巨額の資金を投入、まさに選手の"爆買い"を敢行した。ここまで獲得した選手は15人、使った額は2億ユーロ(約260億円)に達する。

 その中にはユベントスのボヌッチをはじめ、昨シーズン、ポルトでブレイクしたアンドレア・シウバ(移籍金3800万ユーロはミラン歴代3位)、ラツィオのキャプテンも務めたMFルーカス・ビグリア、ヤヤ・トゥーレ2世の呼び声も上がるブレイク中のフランク・ケシエ、そして開幕直前にはフィオレンティーナからニコラ・カリニッチも手に入れている。移籍金0の選手ばかり集めていた数年前に比べると天と地の差だ。

 サポーターの期待度も高まっており、シーズンチケットは発売初日から飛ぶように売れている。ただ、不安材料なのはGKジャンルイジ・ドンナルンマとDFアレッシオ・ロマニョーリ以外のレギュラー9人が変わってしまうことだ。新戦力がチームに慣れるには時間が必要だ。スパレッティに比べれば経験の浅いヴィンチェンツォ・モンテッラが、どれだけ早くまとめられるかが成功のカギを握る。

 ローマは昨シーズン2位。本来ならユベントスの最大のライバルとなるべきなのだが、他のチームに比べるとやや見劣りする。財政上の問題からモハメド・サラーやアントニオ・リュディガーなど多くの主力選手を売らざるを得なかった。

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