J首位セレッソを圧倒したセビージャ。「状態が悪くてもパスは回せる」 (4ページ目)

  • 井川洋一●文 text by Igawa Yoichi
  • 川森睦朗●撮影photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFPTPGRAFIA

 一方のアンダルシアの名門は、サミル・ナスリら昨季の主力の数人がチームを離れ、指揮官も代わって新たな船出を切ったばかり。さまざまな不利を抱えていたが、危なげなくJリーグの首位チームを下した。シュート数はセレッソの9本に対して21本を記録しており、スコア以上の完勝だったと言える。エドゥアルド・ベリッソ新監督も「新シーズンに向けて、いい準備ができている」と手応えを口にした。

 攻撃時にはボランチの位置でボールを受け、守備時には中央のスペースを消すなど、臨機応変な対応力を示した左SBエスクデロは、「簡単な試合ではなかったけど、僕らは真剣に戦って勝利をもぎとった。それにしても、日本はいいところだね。気に入ったよ」と笑顔で話してくれた。

 昨今、外国人旅行者から高く評価される日本。Jクラブと欧州クラブとのつながりは、日本人選手の移籍などを通じて強固になっているはずだし、来日した選手もスタッフも滞在を楽しんでくれている。この日、セレッソの選手たちがピッチ上で感じた彼我(ひが)の差を埋めていくためにも、こうした試みを継続していってほしい。

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