ミラン番記者が明かす、本田圭佑の「先発ドタキャン」が起きたわけ

  • ステーファノ・メレガリ(『Forza Milan!』編集長)●文 text by Stefano Melegari  利根川 晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

オフィシャル誌編集長のミラン便り2016~2017(14)

ローマ戦の後半39分から出場した本田圭佑(BUZZI/FOOTBALL PRESS)ローマ戦の後半39分から出場した本田圭佑(BUZZI/FOOTBALL PRESS) ローマ対ミランは1-0という結果で終わった。しかしサッカーをよく知る者ならば、試合の結果がその内容と必ずしも一致しないことをわかっているだろう。

 今回の2位同士の直接対決の結果、一歩先に出たのはローマだったが、ピッチでのプレーを見る限りは、ローマがミランより秀でていたとは思えなかった。それどころか、ミランはオリンピコで今シーズンのこれまでのベストマッチといってもいい戦いぶりを見せた。モンテッラ・ミランのトレードマークといってもいい、闘志と優れた戦術を存分に発揮したのだ。

 データから見ると、ローマの攻撃陣は、現在セリエAで一番の働きをしている。そのローマのアタッカーに、ミランのDF陣は90分を通して、数えるほどしかチャンスを与えなかった。実はミランには、後半なかばに先制する好機があった。ジャンルカ・ラパドゥーラをローマのGKが倒し、ミランにPKが与えられたのだ。しかしこれをエムバイェ・ニアングが失敗してしまう。今季2度目のPK失敗だ。もしこのゴールが決まっていたならば、試合の流れは確実に変わっていただろう。

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