豪腕代理人が明かす、ファーガソンの悪態とポグバ「マンU移籍」の裏側 (6ページ目)

  • サイモン・クーパー●文 text by Simon Kuper 森田浩之●訳 translation by Morita Hiroyuki

 ユナイテッドは今年8月、ポグバの移籍に関して史上最高の1億500万ユーロ(約120億円)の移籍金を支払った。ライオラは選手の年俸のほんの一部を報酬として受け取っているだけだと言う。だが、移籍金の一部である2000万ユーロ(約23億円)を受け取ったという報道はどうなのか?

「契約については話せないが、ポグバのようなケースでは、支払いを受けるのはクラブだけではない」と、ライオラは言う。

 あなたもユベントスから金を受け取ったということか?

「いや、きみが言っているような意味での支払いではない」

 では、ユベントスから金を受け取ったこと自体は間違いない?

「ここはユベントスから文句を言われないように、正確に話さないといけない。うーん、なんと説明すればいいのかな。(長い沈黙があって)そう、この取引でユベントスは、選手の権利に関する唯一の保有者ではなかったんだ」

 しかし、クラブと選手以外の第三者による選手の権利保有(TPO)は禁止されているのでは?(TPOとは、投資ファンドなどが選手の権利の一部を保有し、クラブに資金を提供する一方、移籍の際には保有権の割合に応じて移籍金を受け取る形態のこと。クラブの自主性と選手のキャリア形成を妨げるとして、問題になっていた)

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