悪夢が続くミラン。本田圭佑に今、必要なこと (2ページ目)

  • ステーファノ・メレガリ(『Forza Milan!』編集長)●文 text by Stefano Melegari  利根川 晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 リー氏とも合意に至った場合には、中国マーケットでのミランブランドの使用権が彼らにとっての目玉となるだろう。中国ではすでにいくつかのミランのサッカースクールがオープンし、今後はミラン・ラボ(最先端技術を使ったミランのスポーツラボ)も輸出する予定だ。

 とにかく最終的な合意は4週間以内になされるはずだが、新たな株主たちはすでに1億ユーロ(約130億円)の資金を次回のカルチョメルカート(移籍市場)に注ぎ込む用意があるという噂も聞こえてきている。

 しかしそんな夢物語のような話も、ピッチでのひどい現実に冷水を浴びさせられた形となった。ダービーの後、ミランはウディネーゼ、ジェノア、そして今回のナポリと、3連敗を続けている。セリエA史上最速退場という不名誉な記録を更新してしまったDFデ・シリオがピッチを去った後、ナポリのFWイグアインのPKはGKディエゴ・ロペスがどうにか止めてくれたが、そのあとの試合はナポリが一方的に攻撃し、ミランは自陣から出られず守るだけという構図が終始続いた。

 唯一光ったのはカウンターの攻撃からMFボナベントゥーラがヘッドでゴールを狙ったものだったが、これはゴールバーに阻まれた。一人足りないミランは60分間必死でゴールを守ったが、後半25分、FWハムシックにゴールを決められると、その集中力はぷつりと切れてしまったようだ。その後のたった5分間にもう2本のゴールを決められ、最終的には0-3で敗れてしまった。

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