ドルトムントがドイツ杯決勝へ。失点に絡むも香川真司に手応え

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 ドイツ杯準決勝バイエルン対ドルトムント戦は、ドルトムントがPK戦の末に勝利を収めた。

 先週末にリーグ優勝を決め、来週行なわれるチャンピオンズリーグ準決勝バルセロナ戦に向け勢いを加速させたいバイエルン。これに対し、ドルトムントは今季限りでの退任が決まっているクロップ監督を少しでも華々しく送り出したいという思いが強い。退任の発表以降、リーグ戦で2連勝と、今のところその発表自体がカンフル剤として機能しているように見えるが、カップ戦の一発勝負、しかもバイエルン相手にどの程度効くのか。その真価が問われる一戦でもあった。

ドイツ杯準決勝のバイエルン戦に出場した香川真司 ドイツ杯準決勝のバイエルン戦に出場した香川真司  90分を終えて1−1。延長戦の30分間には両チーム1点も入らなかった。想像もできなかったのがその後のPK戦だ。

 PKはバイエルン応援席側のゴールで行なわれ、先攻はバイエルンだった。その一番手、キャプテンのラームが軸足を滑らせ右上に外してしまう。ドルトムントの一番手、MFギュンドアンが難なく決めると、続くバイエルンのMFシャビ・アロンソがまた外してしまう。しかもラームと全く同じように軸足を滑らせ、ボールは右に大きく逸れた。

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