CL、ELで全滅。イングランドサッカー退潮の理由 (2ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Shigeki Sugiyama photo by Getty Images Sports

 トップ10の中で、イングランドと同じ境遇にあるのはオランダ(9位)のみ。2位イングランドにとってこれは、屈辱的な出来事以外の何ものでもない。

 数年前までCLは、イングランド勢を中心に回っていた。とりわけ2000年代後半の勢いは凄まじく、その優勝争いは、バルセロナとイングランドの4強(リバプール、マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、チェルシー)にもっぱら絞られていた。

 UEFAリーグランキングでも、08~09シーズンから11~12シーズンまでの4年間、イングランドは首位に立ち、欧州サッカーの盟主の座に就いていた。

 だが、13年にスペインにその座を奪い返されて現在は2位。今季の大不振で、その2位の座を近々、ドイツに譲ることが決定的な情勢になっている。4位イタリアとは大きな差がついているので、それ以上、順位を落とすことはさすがになさそうだが、かつての勢いはどこへやら、だ。

 バルサ、レアル・マドリード、アトレティコ・マドリード(スペイン)、バイエルン(ドイツ)、PSG、モナコ(フランス)、ユベントス(イタリア)、ポルト(ポルトガル)。以上8チームが、CLベスト8の顔ぶれだが、ブックメーカーの評価に基づけば、8チームは、下記のように大きく3つに分類される。

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