CL、ELで全滅。イングランドサッカー退潮の理由 (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Shigeki Sugiyama photo by Getty Images Sports

第1グループ(優勝候補)=バイエルン、バルサ、R・マドリード
第2グループ=(ダークホース)アトレティコ、ユベントス、PSG
第3グループ=ポルト、モナコ

 かつてのイングランドなら、第1グループに複数のチームを送り込めていた。そのレベルが現在は一歩も二歩も、後退している感じだ。チェルシー、マンCが、決勝トーナメント1回戦で勝利を収めたとしてもせいぜい第2グループ止まり。アーセナルは第3グループだろう。

 現在の欧州3強に比肩するクラブがない。真のスーパーチームがない。トップのレベルが落ちていることは確かだ。チェルシー、マンCと、バイエルン、バルサ、レアル・マドリードとの間には、選手の名前でも、サッカーの中身そのものでも、明確な差が存在する。今季、たまたまダメだったという感じではないのだ。

 チェルシーとマンCは、言ってみれば金満クラブだ。3強以上に豪華な選手を集めることができても不思議はないはずだが、現実にはそうはいっていない。Aクラスの選手はいるが、特Aクラスの選手はいない。バロンドール級がいない。

 スーパースターが何より行きたがっているのは、バルサ、R・マドリード、そしてバイエルン。プレミア屈指のストライカーだったスアレスがバルサに引き抜かれていく姿に、明確な上下関係を見て取ることができる。

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