2014.09.26

宮市亮が語る、3年ぶりに帰ってきたオランダでの心境

  • 中田徹●文 text by Nakata Toru
  • photo by Getty Images

 今夏の移籍市場の締め切り寸前、オランダリーグ「エールディビジ」のトゥウェンテが、アーセナルに所属する宮市亮を期限付き移籍で獲得した。9月4日の入団記者会見で、宮市は流暢な英語でこう語った。

「興奮しています。(かつて在籍していた)フェイエノールトでの記憶は、ただ良い思い出だけ。だから、オランダに戻って来ることができて嬉しいです」

3年ぶりにオランダリーグのピッチに立ったトゥウェンテの宮市亮 わずか半シーズンだったとはいえ、2011年2月にプロデビューを果たしたばかりの宮市がさっそうとサイドを切り裂く姿に、フェイエノールトのサポーターは熱狂した。デビューから6日後のホーム初出場でゴールを奪った試合後には、「リーオ! リーオ! リーオ!」の大合唱が巻き起こったものだ。

「テレビやマンガで見る世界だったので、本当に嬉しかった」

 当時18歳だった宮市は、マン・オブ・ザ・マッチで得たシャンパンを抱えながら、息を弾ませた。

 あれから、3年が経った――。

「どれだけ引っ越ししたんだ、と言うぐらい、いろんなチームを転々としていますね」と振り返るほど、宮市は住処(すみか)を変え続けている。フェイエノールのロッテルダムに始まり、アーセナルでのロンドン、ボルトン、ウィガン、ロンドン、そしてトゥウェンテの本拠地エンスヘーデ……。フェイエノールト時代の宮市より、間違いなく今のほうがメンタル面で成長し、そして大人になった。だが、実戦経験は、それほど積み重ねることができなかった。

 オランダ人にとって宮市のイメージは、3年前のフェイエノールト時代のままだ。今シーズンの第5節、9月13日のゴー・アヘッド・イーグルス戦で68分から投入された宮市は、可もなく不可もないプレイだったものの、サポーターの期待は膨れ上がっていくばかり。9月20日付の地元紙『トゥバンティア』のウェブ投票では、翌日に行なわれるヘラクレスとのダービーマッチ(※)で、「宮市を先発起用すべき」という意見が77パーセントにものぼった。

※トゥウェンテの本拠地エンスヘーデと、ヘラクレスの本拠地アルメロは、同じオーファーアイセル州に属している。