【ドイツ】リーグ戦再開。チーム事情の変化に苦しむ日本人選手たち

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • 木場健蔵●写真 photo by Koba Kenzo

アウフスブルク戦で早くもブンデスデビューを果たした大前アウフスブルク戦で早くもブンデスデビューを果たした大前 ブンデスリーガのシーズン後半戦が始まった。この冬にデュッセルドルフに新加入した大前元紀を含めて、10人の日本人選手が新たなスタートを切っている。

 リーグ全体を見ると、まずは中断期間に監督交代が行なわれたシャルケ、ボルフスブルク、ニュルンベルク、ホッフェンハイムの戦いぶりに注目が集まった。その4チーム全てに日本人選手が在籍しており、境遇の変化から目を離すわけにはいかない。
 
18日に後半戦のオープニングカードとして行なわれたのがシャルケ対ハノーファーだ。ケラー監督になって初のリーグ戦となるシャルケだが、メンバーはステフェンス監督時代と変わらず。1トップがマリカだったのはフンテラールが出場停止だったためで、ジョーンズも負傷によりメンバーを外れた。

 先発出場した内田篤人への信頼は新監督 になっても変わらないようだ。昨年末に右太ももを負傷し、カタールでのプレシーズンキャンプ中はリハビリを行なっていた内田。チーム練習に復帰したのは13日だったが、その翌日、14日の練習試合パーダーボルン戦ではいきなり本人も驚きの先発出場を果たしている。ケラー監督の構想に入っていたということだ。

 ハノーファー戦では「かばいながらプレイしているから逆足がパンパンにはる。ほとんどダッシュはしなかった。90分で2キロくらいしか走ってないと思う」と明かしていた。今後のパフォーマンスに期待したい。一方、ハノーバーの酒井宏樹はベンチ入りしたものの出場機会はなかった。「キャンプでは良いアピールができたんだけど......。また頑張りたい」と前を向いた。結果は5-4でシャルケの勝利。大味な試合となった。

 19日に行なわれたボルフスブルク対シュツットガルト。ボルフスブルクの長谷部誠は今季、マガト監督の下で苦境に立たされ、その後ケストナー暫定監督の就任で先発に返り咲いていた。だが、ヘッキング新監督の初陣ではベンチスタートとなった。

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