コロナ後のサッカー観戦はどう変わる?5G活用と客席高級化の可能性 (3ページ目)

  • 鈴木智之●取材・文 text by Suzuki Tomoyuki
  • photo by AFLO

 さらに、こうつづける。

「テレビ局や衛星放送、有料チャンネルのような、旧来のメディアに放映権が流れていくというよりは、オンラインのメディアを中心にお金の流れが増えていくでしょう。この数カ月の自宅待機を通じて、オンラインを通じて多人数とコミュニケーションをとることに世界中の人が慣れてきています。同じテーマでオンライン空間に集合して、共有することの顧客体験としてのベースができ始めています」

 たしかに、オンライン飲み会が一般的になり、パソコンやスマートフォンを通じて、動画でコミュニケーションをとることは、ウィズコロナの世界では常識になっている。それは、オンラインミーティングソフト『Zoom』の利用者が、ビフォーコロナと比べて、1日あたり1千万人から3億人に増えるなど、急激な伸びを見せていることからもわかる。

「リビングルームでひとりでテレビを見るのではなく、オンラインのスポーツ中継の場にみんなで集まって、『Zoom飲み会』のように、スポーツを視聴する体験が増えていくかもしれません。それを後押しするのが5Gです。大容量、高速通信の実現によって、コロナ以前であれば現地で見たいと思っていた人も、アフターコロナでは、バーチャルで見るのもありかもね、となっていく。その芽吹きはありますよね」(戸田氏)

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