久保建英級の逸材がズラリ。
U-20フットサル日本代表がアジア制覇

  • 河合拓●文 text by Kawai Taku
  • photo by Kawai Taku

 日本フットサル界の未来を担う若者たちが、大きな結果を残した。サッカーファミリーのさまざまなカテゴリーの日本代表戦が組まれていた6月、U-20フットサル日本代表は、AFCU-20フットサル選手権イラン2019に臨み、大会初優勝という結果を手にした。

世界的強豪のイランの地で見事優勝を遂げたU-20フットサル日本代表世界的強豪のイランの地で見事優勝を遂げたU-20フットサル日本代表 今大会の優勝は、さまざまな意味で快挙と言える。まず開催地がイランであった点だ。これまで、アジアのフットサルをけん引してきているのがイランで、これまで15回開催されたAFCフットサル選手権で最多となる12回の優勝を経験し、2016年にコロンビアで行なわれたフットサルワールドカップでは3位になるなど、世界的なフットサル強豪国の一つとして認められている。

 イランではフットサルの人気、フットサル選手の知名度も非常に高く、選手の育成、強化も順調に行なわれている。2年前にタイで開催された、第1回 AFCU-20フットサル選手権の第1回大会でも、彼らはタイトルを獲得。自国開催の今大会では連覇が期待されていた。

 そんなイランと準決勝で対戦した日本は、2000人を超える地元イラン人サポーターが集まり、声援が大反響する屋内アリーナという完全アウェーの試合で、奇跡的な戦いぶりを見せる。

 イランとの試合は点の取り合いとなった。日本は前線からプレスをかける守備で試合の主導権を握るものの、イランの個人技に苦しめられた。立ち上がりのセットプレーから先手を取った日本だったが、一度は逆転された。それでも前半のうちに同点に追いつき、後半に大澤雅士のゴールでリード。ところが、地元の大声援の後押しを受けるイランも譲らず、2点を奪われて再び逆転されてしまう。残り1分を切ってもリードを許していた日本だが、GKをフィールドプレーヤーに代えて攻め込むパワープレーを仕掛けたなかで大澤がPKを得る。このPKを決めて同点に追いつくと、延長戦では日本が4得点を挙げて8-4でイランを撃破し、初の決勝進出を決めた。

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