2019.02.15

浦和レッズ、練習試合わずか1回。
「オズの魔法使い」の狙いとは?

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 わずか1試合――。極めて異例のことだろう。オズワルド・オリヴェイラ監督率いる浦和レッズが、このプレシーズンに行なった練習試合の回数である。

 それも相手は、J1でも、J2でも、J3でもなく、九州リーグに所属する沖縄SV。しかも、レギュラー組が出場した1本目は50分、サブ組が出場した2本目もメンバーを入れ替えながら60分しか行なっていない。つまり、90分の対外試合を1度もこなすことなく、2月16日に最初の公式戦となるフジゼロックス・スーパーカップを迎えるのである。

昨年の4月下旬から浦和レッズを率いているオリヴェイラ監督「前半(1本目)あまりよくなかったので、後半にどう立て直すか、そこをやりたかったんですけど、それがなく、練習試合自体ももうないので、練習でしっかり準備しないといけないですね」

 そう語ったのは、セレッソ大阪から加入したFW杉本健勇である。とくに杉本の場合は加入したばかりだから、前線でコンビを組む興梠慎三やインサイドハーフに入る柏木陽介、長澤和輝らとの連係を、実戦のなかでもっと磨きたいと願うのも当然だろう。

 だが、百戦錬磨の指揮官は「練習試合に勝っても、勝ち点3を取れるわけではありませんから」と、達観した様子で語り、ニヤッと笑った。

「今シーズン、我々は70試合プレーします。だから今は、せっかくある時間を練習に使いたいと思っています。去年は私が(4月末に)来る前に、ジュビロ磐田と清水エスパルスとの練習試合が(6月と7月に)すでにアレンジされていましたから、行ないました。しかし、そのうちの1試合で、我々にとって最も大事な選手である(興梠)慎三が厳しいファウルを受けて、もう少しでひざが壊れるところでした。

 勝ち点3がかかっていない試合で選手がケガをする――。こんなバカバカしいことはありません。我々はこの1年で70試合もするんです。だから今は、90分の試合はしなくていいと思っています」