内容がいい分、たちが悪いレイソルの現状。J1残留へ打つ手はあるか
今となっては、アジア制覇を目標にAFCチャンピオンズリーグ(ACL)を戦っていた今季序盤が、はるか昔の出来事のように思い出される。
柏レイソルが、今季最初の公式戦となるACLのプレーオフでムアントン(タイ)を下し、本大会出場を決めたのは、1月30日のことだ。
「優勝を狙っている。アジアチャンピオンになりたい」
下平隆宏監督は試合後、高らかにそう宣言した。
ところが、シーズンが進み、試合を重ねても、一向に調子が上がってこない。ACLはあっけなくグループリーグ敗退。J1でも勝ち点が伸びず、ついには下平監督の解任に至った。
だが、ヘッドコーチから昇格した加藤望監督が新たに就任してもなお、改善の兆しは見られず、順位はむしろさらなる下降傾向にある。
はたして、今季初戦から丸8カ月後の9月30日。柏はJ1第28節の浦和レッズ戦に2-3で敗れると、ついに17位に転落した。
J2降格圏内の17位に転落した柏レイソル これで、柏は最近4試合、3敗1分けと勝利なし。第16節からの4連敗以来、今季2度目の4戦連続未勝利となり、今季初めて自動降格圏まで順位を落とした。
しかしながら、浦和戦にしても、試合内容がそれほど悪いわけではない。浦和のオズワルド・オリヴェイラ監督は、敗軍を称える。
「非常に難しい試合だった。レイソルはいいプレーをした。とてもレベルの高い選手が、今季見せたことのないようなプレーを見せた」
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