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柏レイソルが半年で激変。
なぜ優勝候補から降格争い目前に? (3ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

「攻撃しながらもカウンターを阻止して、また攻撃に出るという試合展開を、もっともっと理解する必要がある。それだけではなく、ちょっと違う戦い方にトライしないといけないと思っています」

 加藤監督が指摘したように、今の柏に求められるのは攻撃のバリエーションだろう。技術に優れた選手が多く、ボールを持つことができるものの、崩しの選択肢に欠け、通り一辺倒の攻撃しか繰り出せない。これで加藤監督になってから2勝5敗。5敗のうち4敗が完封負けという状況が、今の柏の課題をはっきりと浮かび上がらせている。

 もうひとつ気になったのは、クリスティアーノにまるで存在感がなかったことだ。規格外のフィジカルを備え、敵をなぎ倒すかのように突進し、破壊力抜群のフィニッシュを叩き込む。リーグ屈指のストライカーは、日本一の臨場感を誇る柏のホームスタジアムで、ひときわ大きく映ったものだ。

 ところがこの日のクリスティアーノは、スピードにも力強さにも欠け、周囲との連動性もなく、そのプレーから怖さを感じることはなかった。その姿がどこか小さく見えたのは、こちらの気のせいだっただろうか。

 下位に沈んでいた名古屋やガンバ大阪、サガン鳥栖が監督交代や夏場の補強で刺激を与え、結果を出せるようになったなか、柏はまだ光明を見出せていない。

 気づけば、降格圏がすぐ背後に迫っている。

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