今季のエスパルスは「残留争い
なんかしない」という、これだけの根拠
2014年、J1最終節で残留決定。2015年、J2へ降格。2016年、最終節でJ1昇格決定。そして2017年、最終節で何とかJ1残留を決めた。
ここ数年、J1では残留争いの常連となっている清水エスパルス。世間一般の戦前の評価では、「今年もまた残留争いに加わるだろう」という声が多い。
だが今季は、そんな心配はせずに済みそうな気配がある。
第一に、昨季不振の最大の要因とされたリーグワースト3位タイの失点(54)が大幅に減少しそうだからだ。
小林伸二前監督に代わって、今季からヤン・ヨンソン監督が新たな指揮官に就任。昨季、降格の危機に面していたサンフレッチェ広島を途中から指揮して、見事残留へと導いたスウェーデン人監督は、「攻撃も大事だが、まずは守備を固めることから始めたい」と失点減少対策に乗り出した。すると、早くもその効果が表れて課題改善の方向へ向かっているのだ。
具体的な数字を挙げれば、キャンプなどで消化したトレーニングマッチ4試合(1試合は非公開)において、選手の特性や個々のコンビネーションなどを見極める手探りの状態にあったにもかかわらず、失点をわずか「2」に抑えた。
ちなみに、指揮官が「守備をしっかり固めたあとで取り組む」と話していた攻撃面も着実に整備されている。鹿児島キャンプでのFC岐阜戦では、FW鄭大世(チョン・テセ)の2ゴールなどで4-0と快勝した。
守備面を中心に入念な戦術練習を行なってきている清水エスパルス
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